そもそも「不妊」とは?
「不妊」
これは誰しも聞いたことがある言葉なのではないかと思います。
ただ、本格的に子どもがほしいと考えはじめるまで、「そうかもしれない」、「そうだったらどうしよう」…など自分にひきつけて考える方は少ないのではないでしょうか。
私はそろそろ子どもがほしいねという状況になって、半年くらい経ったころにふと、
「あれ、意外と授からないんだ…。」
と感じ、持ち前の心配性気質で、
「念のため早めに検査したほうがいいかも…!」
と焦り始めました。
学校では避妊がいかに大切か…って方向の話しか聞いてこなかったから、避妊しなければ五分五分で妊娠するくらいの感覚だったけど、違うんだ…!
「子どもがほしいと考えていたけれど、今授かるとは思ってなかった」なんて話もちらほら聞きますが、振り返ると私の場合も本当にそんな感覚でした。
日本産婦人科学会の定義では、「不妊」は以下のようになります。
「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。
不妊症|公益社団法人 日本産科婦人科学会 (jsog.or.jp)
「1年」という定義にはまだ当てはまらないものの、30代に突入したこと・子どもが早くほしかったこと・心配性の3拍子がそろい、気づいたら検査を受診できる口コミがよさそうな病院を検索していました。
検査は1日にして成らず。月経周期に合わせた通院が大変
病院を探すと、「決して近所ではないけれど、まあ…通えるかな?」くらいの距離に、評判のよい病院がありました。
評判がよいだけあり、予約の空き枠が少なかったのと、
仕事的にも今調べないと当分通院する時間がつくれないかも…!と思い、
「予約してしまえ!」と勢いで予約の電話をかけました。
すると、
「検査は何種類かあって、『この検査ができるのは月経周期の何日目ごろ』というのが決まっているので、月経周期に予定を合わせて来てもらう必要があります。通えそうですか?」
と確認を受けました。
不妊治療が大変で仕事を辞める人もいるという噂を耳にしたことはありましたし、
実際に不妊治療のために仕事の予定を調整しやすい派遣の仕事に転職した知人もいます。
しかし、検査段階で複数回通院の必要があって、しかも自分の都合がいい時に地道に通うのではなく、「生理3~5日目に」「排卵後7日目ごろ」などと検査可能なタイミングが決まっているとは…!
正直ぎょっとしましたが、幸い(?)勤務時間不規則・NOT土日固定給な部署にいたため、平日休みの日や遅出の日などどうにかこうにかやりくりし、1カ月かけて検査を受けきることができました。
不妊は男性側に問題がある場合もあるので、旦那にも相談して一緒に検査を受けてもらいました。
男性には月経がないので、とにかく1回都合がつくときに受診すれば検査ができました。
検査結果は…?
結果、私にも主人にも「不妊の原因になるような異常は見つからなかった」という結果でした。
ただ、「見つかっていない」だけで、絶対に不妊でないとはいえないということのようです。
結局は、妊娠の可能性を高める治療を試してみて、これでだめなら別の治療、それでもだめならまた次…と段階を追ってやっていくしかないということでした。
検査結果には安心した半面、
「不妊じゃないけど、妊娠できるかどうかは確定しないんだ…」
と複雑な気持ちにもなりました。
そして、「不妊」でなくても治療を受ける選択肢があるのか…!ということにも驚きました。
不妊治療というと、人工授精・体外受精が思い浮かびますが、その前段階として、排卵のタイミングを確認して妊娠しやすい日を予測していくタイミング法などいくつかの方法があります。
もちろん、通院せずに自然妊娠を待つ選択肢もありますが、
そうして数年間子どもができなかったら後悔するだろうなと思ったので、まずはタイミング法から治療を開始することにしました。
この経験から学んだのは、不妊検査・不妊治療は誰にとっても縁遠いことではないということです。
絶対に子どもはつくらないと固い決心がある場合を除いて、不妊検査・不妊治療を自分が行うという選択肢を頭に入れておいても損はないかもしれません。